Violet Detective
遠くから、誰かが呼んでくれたパトカーのサイレンが聞こえてくる。

パーティーは、お終いとなった。



右京さんの予想通り、虎徹はエキノコックス症だった。

それがわかった刹那、右京さんは「パーティーに参加していた人物のことを調べる」と言い資料を集め始めた。

「ちょっと待ってください!虎徹は病死ですよ。それに、個人のことを調べるなんてーーー」

私が言い終わる前に、右京さんは私の口に手を当てて黙らせる。

「僕は副業として探偵をしている。個人的に気になったんだ」

それは、私の知らない世界が見えた瞬間だった……。
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