無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる



じっとショーケースの前から動かない冬哉くんを横目に見ながら、せっかく来たんだから私も買おうかなあ....と、プリンを選ぶ。


通常のプリンに加えて、ティラミスに抹茶、かぼちゃやマンゴーなど、たくさんの種類があって。


パッケージもパステルカラーで可愛いし、若い女性たちに人気があるのも頷ける。



─────数分後


やっと二個にしぼることができた私は、冬哉くんに声をかけた。


「冬哉くん、決めた?」


「あぁ。全種類」


「そっか」


あとは店員さんに声をかけて、注文を済ませるだけ────え?


「ご注文は~?」


「全種類一個ずつで。お前は?」


「....あ、抹茶とキャラメル、で」



冬哉くんの問いかけに、無意識に口が動く。


────いやいや、ちょっとまって。



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