無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
....泣いてたこと、バレたかな。
スマホのインカメを起動させて顔を映すと、やっぱり目元は真っ赤に腫れている。
知らないふりをしてくれたんだろうなあ、なんて考えながらスマホを充電コードにさすと、布団をかぶる。
いま私にできることは、早く風邪を治して、お父さんと話すこと。
「はやく、なおりますように....」
眠気に誘われるように、私は眠りの世界に落ちた。
◇
「ん.....っ、んぅ」
ごほ、と喉に異変を感じて目が覚めた。
ズキズキと痛む頭を押さえながら、手のひらを首に添えると。
じわじわと熱が手にうつって、あっという間に熱で埋まってしまう。
引かない熱にため息をこぼしながら、時間を確認しようとスマホに手をのばす。
すると、ロック画面にメッセージ受信の通知。
左横の、かわいい真っ白な猫のアイコン。
「ゆうり、」
タップしメッセージアプリを起動させると、絵文字たっぷりのメッセージ。
【休んでる分のノートコピーは任せて(*^-^)それと、今日桜雅君がガッコウ来たの!!ほかのメンバーもみんな来てて、みんな元気そうでした~~安心して(o・ω・o)」