無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
「.... な、なんでここに?」
「んー、おれらもコンビニに用があって来たんだけどね。未桜ちゃんが絡まれてるの見てウチの律くんが.....ね?一直線に走ってちゃってさあ」
「....っ、」
────一直線に、走ってきてくれた?
こんな状況なのに、すこしだけうれしい、なんて思ってしまった。
「....でも、すこし面倒なことになったかも」
「え?」
真剣な表情でスマホをを操作しながら、三神くんが呟く。
「あいつら、羅灰(らはい)の下っぱ。クスリに恐喝万引き────汚事常習犯だね」
現実味のない言葉のオンパレード。
うわあ、そんな人たちにからまれたんだ私....。
つくづく運が悪いなあ。
「クズだな」
「メンバーの数が多いからねぇ。なかなかアタマを特定できないのが厄介」
桜雅くんと湊くんの言葉に、他のみんなもうんうんと頷く。
さすが桜蕾幹部.....、ウラ事情にお詳しいことだ。