無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる



「土曜日、ずっと連絡つかないし....!ネットニュースで暴力団とか暴走族とかの幹部が逮捕された、って....っ。そこに桜蕾が関わってるって聞いてっ、もし未桜になにかあったら....ってこわかったの、」


「....ごめんね、悠莉」


「っぅ....、げんきそうでよかったぁ」



.....悠莉の泣いているかおを見るのは、久しぶり。


「ごめんね、悠莉....っ」


ギリギリまで溜め込んで、それがバクハツしても我慢するくらいで。


そんな彼女を泣かせてしまうくらい、たくさんの心配をかけてしまった。


「それ、なんの''ごめん''なの....」


むう、と頬を膨らませる悠莉。


''隠しごとはしない''って言ったのに、言えなくてごめんね。


「メイワク、かけたくないって思ってた。....でも、ちがった。悠莉が私のせいで傷つくのが、こわかった」



素直な言葉を口にすれば、ばか!!....というセリフのあと、ごんっ、と頭に走った痛み。


「っい、」


「メイワクとか傷つけたくないとか、そんなのどーでもいい!わたしは、わたしが傷つくより、未桜が傷つくほうが何倍もこわいよ....」



< 403 / 430 >

この作品をシェア

pagetop