無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
「土曜日、ずっと連絡つかないし....!ネットニュースで暴力団とか暴走族とかの幹部が逮捕された、って....っ。そこに桜蕾が関わってるって聞いてっ、もし未桜になにかあったら....ってこわかったの、」
「....ごめんね、悠莉」
「っぅ....、げんきそうでよかったぁ」
.....悠莉の泣いているかおを見るのは、久しぶり。
「ごめんね、悠莉....っ」
ギリギリまで溜め込んで、それがバクハツしても我慢するくらいで。
そんな彼女を泣かせてしまうくらい、たくさんの心配をかけてしまった。
「それ、なんの''ごめん''なの....」
むう、と頬を膨らませる悠莉。
''隠しごとはしない''って言ったのに、言えなくてごめんね。
「メイワク、かけたくないって思ってた。....でも、ちがった。悠莉が私のせいで傷つくのが、こわかった」
素直な言葉を口にすれば、ばか!!....というセリフのあと、ごんっ、と頭に走った痛み。
「っい、」
「メイワクとか傷つけたくないとか、そんなのどーでもいい!わたしは、わたしが傷つくより、未桜が傷つくほうが何倍もこわいよ....」