晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】
 翌日も課長は電話をくれた。

その翌日も。

でも、私はやっぱり、普通の会話はできるけど、課長の甘い囁きにはドキドキしすぎてうまく返せない。

電話が掛かってくるようになって、初めて気づいたこと。

課長って、声もイケメンだったってこと。

程よく低くて落ち着いた声は、私の鼓膜をくすぐってドキドキを加速させていく。

そうして木曜日。

課長がまたコンビニ弁当を食べようとしているのを知って、思い切って提案してみた。

「あの、課長、よかったら明日、うちに
 来ませんか?
 私、ご飯作りますから。
 毎日コンビニ弁当じゃ、体に良くないと
 思うんです。」

『っ! いいの?』

「はい。そんなに大したものは作れないん
 ですけど。」

『何でもいいよ。
 晶の手料理が食べられるなんて
 夢みたいだよ。』

「そんな…
 大袈裟ですよ。
 じゃあ、明日、待ってますね。」

『ああ。じゃあ、また明日。
 晶、大好きだよ。』

「………はい。
 また、明日。」


課長は喜んでくれたけど、明日、何作ろう?

定番の肉じゃが?

でも、課長、小料理屋さんでおいしい煮物食べ慣れてるしなぁ。

明日、スーパーで買い物して来なきゃ。
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