夜明け3秒前
そして次の日、私はファミレスの前で麻妃を待っていた。
昨日の夜に『時間は10時』とメールが届いていて、待ち合わせの時間を決めていなかったことに気づいた。
急いで『わかった!』と返信したけれど、会うことだけを考えていて何とも恥ずかしい。
もうすぐで約束の時間だけれど、麻妃は本当に来てくれるかな。
彼女のことだから絶対に来てくれるってわかっているけれど、どうしても不安な気持ちの方が勝ってしまう。
楽しそうに街を歩いている人をぼーっと見ていると、
「……ごめん、待たせたね」
と小さく声をかけられた。
いつのまにか麻妃が目の前に立っていて驚く。
癖がいつの間にか出ていたことに気づき、はっとする。
大丈夫、と緊張でカラカラになった喉から声を出した。
「とりあえず店に入ろう」と言われて頷き、麻妃の後ろについて行く。
久しぶりに会った彼女は変わらずスタイルが良くて、後ろ姿ですら美人だ。
「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
「2人です」
にこにこした優しそうな店員さんに案内してもらい、席に着く。
夏休みとはいえまだ朝だからか、お客さんはまばらで、穏やかなBGMが聞こえる。
「とりあえずドリンクバーでいい?」
「う、うん、大丈夫」
それだけ答えると、あとは麻妃が店員さんを呼び注文をしてくれる。
いつもの光景だ。
学校が早く終わった日、お母さんの許しが出た日、たまにここでのんびりとすることがあった。
ご飯を食べて、たわいない話をする。
それが何故かとても懐かしく思えて、グッときてしまった。
視線を少し下げながら、さっきは余裕がないせいで見られなかった彼女の方をチラ見する。
白色のオフショルダーに、ゆったりとした水色のジーンズ。
とてもシンプルだけど似合っていて、彼女はモデルなのだと実感する。
そして少し羨ましい。
流川くんもだけど、どうやって美人はシンプルな洋服を着こなしているんだろう。
もちろんスタイルのいい体と、綺麗な顔、そしてそれに劣らない努力、なんだろうけれど。
店員さんが注文を受けて、ドリンクバーの説明を簡単にすると去っていく。
一気に空気が重くなった気がして、口が開かない。
昨日の夜に『時間は10時』とメールが届いていて、待ち合わせの時間を決めていなかったことに気づいた。
急いで『わかった!』と返信したけれど、会うことだけを考えていて何とも恥ずかしい。
もうすぐで約束の時間だけれど、麻妃は本当に来てくれるかな。
彼女のことだから絶対に来てくれるってわかっているけれど、どうしても不安な気持ちの方が勝ってしまう。
楽しそうに街を歩いている人をぼーっと見ていると、
「……ごめん、待たせたね」
と小さく声をかけられた。
いつのまにか麻妃が目の前に立っていて驚く。
癖がいつの間にか出ていたことに気づき、はっとする。
大丈夫、と緊張でカラカラになった喉から声を出した。
「とりあえず店に入ろう」と言われて頷き、麻妃の後ろについて行く。
久しぶりに会った彼女は変わらずスタイルが良くて、後ろ姿ですら美人だ。
「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
「2人です」
にこにこした優しそうな店員さんに案内してもらい、席に着く。
夏休みとはいえまだ朝だからか、お客さんはまばらで、穏やかなBGMが聞こえる。
「とりあえずドリンクバーでいい?」
「う、うん、大丈夫」
それだけ答えると、あとは麻妃が店員さんを呼び注文をしてくれる。
いつもの光景だ。
学校が早く終わった日、お母さんの許しが出た日、たまにここでのんびりとすることがあった。
ご飯を食べて、たわいない話をする。
それが何故かとても懐かしく思えて、グッときてしまった。
視線を少し下げながら、さっきは余裕がないせいで見られなかった彼女の方をチラ見する。
白色のオフショルダーに、ゆったりとした水色のジーンズ。
とてもシンプルだけど似合っていて、彼女はモデルなのだと実感する。
そして少し羨ましい。
流川くんもだけど、どうやって美人はシンプルな洋服を着こなしているんだろう。
もちろんスタイルのいい体と、綺麗な顔、そしてそれに劣らない努力、なんだろうけれど。
店員さんが注文を受けて、ドリンクバーの説明を簡単にすると去っていく。
一気に空気が重くなった気がして、口が開かない。