ひみつ
2章 不思議な気持ち
「おはよう、今日も早いね!」


彼のその一言で始まる朝はなんだか自分へのご褒美みたい。


「体調、大丈夫?」


昨日の今日で、まだ心配してくれてる。


「昨日ゆっくり寝たから、平気!」


「それはよかった!また体調良くならないように無理すんなよ!」


「うん、ありがとう!」


実は言うとね、昨日は全然寝れなかったのよ。


目をつぶっても、彼の顔が浮かんで、笑顔で話しかけてくれた図書館での場面が頭の中の映画館で何度も上映されてた。


でね、観てたら不思議と胸がドキドキするんだよね。


いつもの発作とは全然違って。


顔があつーくなって、こう、胸がドキッと...


なんて言葉にしたらいいのかわからないけど、とにかく昨日は眠れなかったの。


どうしていつも彼が頭の中にいるんだろう。


どうしてこんなに、ドキドキするの?





「莉奈おはよ〜!」


余韻にふけってるとかなり時間が経ってたみたいだ。


「あっ麗奈おはよう〜!今日は早いのね!」


「ちょっと早く起きれたの今日、だから早めに来ちゃった」


「いつもより早く目が覚めるとなんかテンション上がるよね!」


「でしょ〜?だから今日はテンション高めだよ?へへへ」
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