同期は蓋を開けたら溺愛でした

「大丈夫です。慣れてますから」

『ああ。そうか』

 大友も大友だ。
 文句を言いたくなって、いたずらでもしてやろうかと悪巧みを思いついた時。

『ニュース。見たか? 電話を切ったら見てみろよ。青木もこれで浮かばれる』

「青木、死んでないですよ」

『ははっ。死にそうな顔してたけどな。青木にも知らせてやってくれ。泣いて喜ぶぞ』

 私へ目配せする大友が目を優しく細めて見つめる。

「俺、泣かれるの勘弁ですよ」

『ははっ。大友と青木でも、さすがにそうか。ま、それでも知らせてやってくれ』

 そう言うと電話は切れた。

「だってさ」

 大友は私から離れ、テレビのリモコンを手にする。

「だってさって、何が」

「まぁ、見てみれば分かるさ」

 全く意味のわからない私はぼんやりと画面を見つめた。
 テレビは数度、切り替えられてからニュースが流れていた番組で止まる。

< 111 / 319 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop