同期は蓋を開けたら溺愛でした

 その時、テーブルの上にあった大友のスマホが振動してブーッブーッと音を立てた。

 突然の音に驚いて体を揺らすと「ははっ。小動物みたいだな」と笑う大友が髪に手を差し入れて頭を撫でる。

 大友のスマホに軽いトラウマがある私は恨めしげに未だ騒がしいそれを見つめる。

「電話……なんじゃない?」

「ああ。かもな」

「……出ないの?」

「……水差されたというか、救われたって言えばいいのか」

 頭をかいた大友は私に腕を回したまま、もう片方の腕を伸ばして器用にスマホを手にする。

「原田課長……」

 つぶやいた大友の声が聞こえて体を固くした。

「はい。大友です。お疲れ様です」

『ああ。悪いな。青木の子守りを頼んで。あの後、大丈夫だったか?』

 原田課長の声が嫌でも漏れ聞こえて、頬をむくれさせる。
 大友はそれを横目に見ながら、吹き出しそうな顔つきで話を続ける。

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