同期は蓋を開けたら溺愛でした

 それなのに大友は悠然とした態度で、白々しい質問をする。

「珍しいな。ネックレスしてるの」

 贈った張本人が何を抜け抜けと!

 憤慨しているとエレベーターは到着して、指も解放された。
 ホッと息をついて歩き出すと、追い抜きざまに私にしか聞こえない音量で呟いた。

「会社にして来るとは思わなかった」

 それは、どういう意味で?

 一瞬、不安に思って大友を見つめていると、振り返って「顔がニヤける」と普通の会話と同じように告げられる。

 これじゃ心臓がいくつあっても足りない。

 先を歩いていく大友を追いかけられずにいると、「どうした? 行くぞ」と気怠げに声をかけられた。
< 234 / 319 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop