孤独な私が愛を見つけたら
ベッドの上で、何故か坂下さんに包まれて眠っている私。

どうやってこの部屋に連れて来られたかも分からない。

「あっ…、起きたか…。」

寝ぼけた声が坂下さんの胸に響く。

「あの…、私。」

少しパニックを起こしている私。

そんな私を坂下さんはゆっくりと、でもしっかりと抱きしめた。

「安心しろ。佐奈の眠りを邪魔したくなかっただけだから。」

そして優しく私の頭を撫でた。

「疲れただろう?」

そう優しく話しかける坂下さんもまだ眠気が抜けきらないようだ。

坂下さんの手が心地いい。

私の頬を優しくなで始めた坂下さんはふわりと笑う。

「…ダメだ…。」

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