孤独な私が愛を見つけたら
こういう状況を作り出してくれた香織さんに感謝してもし尽せない。

これが私に向けられる無償の愛なんだろう。

見返りを求めない一方的な与えるだけの愛。

これはこの先も揺るぎないもので、私にずっと注がれるんだろう。

そんな心地の良い思いに抱かれながら、また新たに2人の顔を思い浮かべる。

どちらかというと、少し距離を持って私の事を見守っている坂下さん。

それとは対照的に私の中に入って来て、一生懸命私自身の事を分かってくれようとしている吉田さん。

2人の違いにやっと気が付いたような気がする。

私は…。

やっぱりその答えを出すには、今から両親と会わなければならない。

私はさっき2人にグループラインを送った。

-ランチをしませんか。-

もう何年ぶりになるのだろう。

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