孤独な私が愛を見つけたら
私の頭は今目の前に居る人を引き留める事しか考えられなかった。

「えっ?」

「好きです…、やっと分かったんです。」

坂下さんの動きがぴたりと止まった。

「本当か?佐奈?」

私のぐるりと回した腕を掴んだ坂下さんがやっとこちらを向いた。

「佐奈、お前は何を言っているのか、ちゃんと分かっているのか?」

どんなぐちゃぐちゃな顔をしていても構わない。

私はそっと顔を上げた。

驚いた坂下さんの表情は変わらない。

「坂下さんはずっと私を見守ってくれていましたよね?」

坂下さんも何かに圧倒されたかのように、私を見つめるだけだ。

「今日、両親に会って来たんです。私は両親に愛されていないと思い込んでいました。でも…。」

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