私の主治医はお兄ちゃん
気が付いたら私は自分のベッドに眠っていた。
…きっと診察嫌いな私を見かねて駿介は病院じゃなくて家に運んでくれたんだな。
コンコン
駿「美音はいるぞ」
美「あ、うん。」
駿「あ、起きた?調子どうだ?」
美「うん…」
駿「熱測れ。」
そう言って駿介は私に体温計を渡してきた。
美「……測らないとダメ…?」
駿「測れないなら病院に連れていく。」
……やっぱり意地悪。
私は大人しく熱を測ることにした。
ピピピピッ
駿「見せて。」
美「うん…」
駿介は体温計を見て少し怖い表情を似た。
駿「なんでこうなるまで言わなかったの?」
美「え…」
駿「とりあえず…」
美「ゴホッゴホッ…」
駿介の会話を遮るように出てくる咳。
駿「美音。落ち着こうか。ゆっくり呼吸して。」
背中をさすりながらそう言ってくれる駿介。
その優しさが少し嬉しかった。