私の主治医はお兄ちゃん







優「……美音?」


美「んーん。なんでもない。」

心配そうに覗き込んでくる優也兄に私は首を振って応えた。



優「………。…飯食えるか?食えるなら持ってくる。」

美「自分で行けるよ。」
そう言って立ち上がった。

けど……


………グラン。


一瞬にして私の視界は揺れペタリと座り込んだ。


優「ほら!無理すんな。それに最近痩せたんじゃないか??」


美「大丈夫だよ!ちゃんと食べてるし…」



優「そうか?ま、今日は俺が飯持ってくるから…」


そう言って立ち上がった優也兄。

すると



コンコン

駿「美音の飯持ってきた。」


美「駿介!ごめんねっ!心配かけて。」


優「駿ナイスタイミング!」


優也兄と私が一気に言ったので駿介は

駿「お、おう」

っと答えていた。




優也兄の部屋の机に置かれたご飯は鯖の味噌煮とお漬物、ほうれん草のお浸し。

体調の悪い私には食べやすい和食メニュー。







美「いただきます。」


優「無理しなくていいからな。」


美「分かってるよ…」


どんどん食べ進めて行くけど3分の1食べたくらいでもうキツイ……


でも少しでも食べなきゃ。


そう思って箸を進めると駿介がお盆ごと取り上げた。


駿「無理すんな。それだけ食べりゃ大丈夫だから。」

そう言って駿介はお盆をさげに行ってしまった。





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