私の主治医はお兄ちゃん

優「はい。美音。これは全部食べろよ」

そう言いながら優也兄は少なめに盛った取り皿を渡した。





美「………」


駿「どうかしました?お姫様。」

こんな時に限ってそんなこと言う。





美「………」






みんな意地悪だ。










美「レバー入ってる!!」


優「当たり前だろ。お前自分の体のことちゃんとわかってるのか?」


美「でもでもっ!!レバーはたべられないーーっ!」




本当に苦手なんだもん。




駿「わがまま言わずに食え。」


そう言いながら駿介は私の鼻をつまみお箸でレバーを口に放り込んだ。


美「んーーーっ!!」


この血生臭い感じとこの食感が苦手なのにーっ!!



私は近くにあったコップに入っていたお水でそれを流し込んだ。






あれ。口の中が苦いっ

湊「ばか。それ俺の日本酒……」



湊斗兄がそう言った時にはもう遅くて。



美「んー。ふわふわする〜」



そう言って後ろに倒れると駿介が抱き抱えてくれて、そのまま今度は本当のお水をたくさん飲まされた。





美「もう飲めにゃい……」


駿「飲め。」


美「やーら!!」



変な気分。

顔がものすごくあついよー。



そして私はそのまま意識が遠くなっていった。






















美「…ん…」






目が覚めると外は明るくなっていて私は自分のベッドの上だった。

そして目の前に……




駿「よぉ。やっと起きたか。」


目の前にはドアップの駿介が。。。







美「!?……っ」


驚いたのも束の間、ズキズキも痛む頭を抑えた。



駿「そんな激しく動くな。」


そう言いつつ駿介は私の頭にコツンとペットボトルの水を乗せてきた。




駿「水たくさん飲んではやく治せ。悪かった。昨日……無理やり……」





そう言って駿介はそそくさと部屋を出て行ったのだった。















< 199 / 296 >

この作品をシェア

pagetop