私の主治医はお兄ちゃん
リビングに行くとすぐに駿が声をかけてきた。


駿「美音まだ調子よくないの?」

優「あぁ。今は寝てるけど、咳も出てるし熱も出てきた。」


湊「やっぱり退院はまだ…」

優「いや、美音にはやっぱり家が1番落ち着く場所なんだよ。少し大変になるけど気にかけてあげよう。」


駿「だな。」










それから2時間が過ぎた頃。



ガチャ。

突然美音がリビングの戸を開けて入ってきた。

美「お兄っ」

目に涙を浮かべている。


優「美音、どした?」

美「私もここに居たい……」

そう言って俺の裾を掴んで離さない美音。



優「どした??」

美「怖い夢みた。」


怖い夢。喘息だと見ることが多いらしい。


優「美音、聴診してもいい?」

美「え。やっぱりお部屋戻る。」

突然部屋に向かって歩き出す美音。


聴診はしたくない…か。




駿「美音。側にいてやるから頑張れよ。」
そう言いだしたのは駿だった。

そして駿は美音が部屋に戻らないようにぐいっと自分に美音の体を引き寄せた。

美「駿介…」


美音も美音で抵抗するほどの体力はないらしく駿に捕まると素直に聴診を受けてくれた。

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