メランコリック・ラブ

3 少しの






康介はあのあとスグに「帰る」とか言い出して
帰ってしまったので、
あたしもすぐ雑用を終わらせて
学校を出ると、校門の前に何故か

自転車に乗った康介がいた。


「何してるの??」


先に帰ってなかったっけ??



「怪我させそうになったから、


お詫びとして送ってこうと」


少し視線をずらしながら康介は言った。








「おっまえダイエット始めたんじゃねえの??」


「何よ、どういう意味ー??」


「別にー」


康介の口調がいつもより柔らかい。

申し訳ないって思ってるのかな??

転んだとしても

結果的には康介のおかげで怪我しないですんだのに。




康介ってこういうとこが意外と律儀だよなぁ・・・




「っていうか何で学校いたの??春休み中だよ??」


「 !!  ・・・つーかお前やっぱ重い!!

俺もうこげねー」


「は??何で機嫌悪くなってるの!!

てかあんた絶対まだピンピンしてるじゃん!!」

意味わかんないさっきから!


< 10 / 161 >

この作品をシェア

pagetop