交わることはない

報告☆☆


次の日大学に着くと、
笑子ちゃんに連れ去られた

理由は、わかっている。
「さて、聞かせてもらおうか?」
「あっ、笑子ちゃんは、
良い人見つかった?」
「う~ん、ないかな?
私は、年上の方が良いみたい。
じゃなくて、七湊の話し。」
「あっ、と、遥に告白された。
でも、恋愛がよくわからなくなって
いるから、返事は保留にしたの。」
「へぇ~、遥ね。
もう、呼び捨て?
そこは、置いといて・・彼がね?

彼が、女の子に興味を持つなんて・・
びっくりなんだけど。」
「なんかさ、
遥、自分で言ってたよ。
自分の中身を見てほしいって。」
「嘘っ、そんなことまで?
まあ、私は七湊が幸せなら
それが、一番だから。」
「ありがとう。笑子ちゃん、大好き。」
「はいはい。私も好きだよ。」
と、二人で笑いあっていると

「何?何?楽しそうに
俺もいれて。」
「あっ、遥。」と、七湊。
「嘘っ。」と、笑子。
「あっ、相原さんだよね?
俺・・・
「知ってますよ。」
「あっ、そう。
なら、宜しく。
ねぇ、七湊、ランチ一緒しよ。」
「うん、いいけと。
笑子ちゃんも。」
「あんたね!!
なんで、私と七湊と
そう態度が違うのよ。」
「えっ、だって
俺、七湊以外に興味ないし。
あんたも、俺に興味ないでしょ。」
「いけしゃあしゃあと。
まぁ、私も興味ないけど。
七湊を泣かせるようなことしたら
わかってるよね。
七湊、今日は、この人に
ランチ譲ってあげるから
二人で行っておいで。
でも、何かあったら
直ぐに連絡するんだよ。」
「あっ、うん、わかった。」
「相原さん、ありがとう。」
「じゃね、七湊。
あんた、その似非笑いやめて。」
と、言って笑子ちゃんは、
立ち去った。
「じゃ、行こうか」
と、笑ながら遥は私の手を引いて
歩きはじめる。

**  **  **

うそっ、あれ経済の大沢君じゃない
それに、相手は難攻不落のマドンナ
あの二人が・・



勝ち目ない・・・
大沢君が女性と一緒だなんて
手を・・手を繋いでる・・・


**  **  **


回りの人達が
私と遥を見て
騒いでいたなんて
私は、知らなかった。
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