交わることはない

合コン


合コン☆☆

週末、笑子ちゃんに連れられて
おしゃれなイタリアンレストランへ

同じ大学の人らしい三人の女性
みんな綺麗でびっくりしていると
七湊ちゃんの方が
綺麗だよと、言われて
七湊は、すごく驚くと・・
天然なのかと、みんなに笑われて
しまった。

教育学部は、笑子ちゃんと私
経済学部の、梢ちゃん
音楽部の、理恵ちゃんと彩ちゃん

男性陣も、いろんな学部の人が
まじっているみたい。

男性陣も揃って
自己紹介がはじまった。

男の子?男の人?達も
イケメンばかりだった。

ダントツは、経済学部の遥君
身長も高くて
綺麗な顔をしている
誰かに似てるような・・・

だけど、つまらなそうだ。
みんなが楽しそうに話しているのに。
一人だけ、黙々と食べて飲んでいる。

女の子達が話しかけても
相づちばかりで
口を開かない

会話が続かないから
女の子達もあきらめたようだ。
もったいない、みんな綺麗なのに。
と、思っていると・・・

席替えがあって
今度は、私の隣が遥君だ。
何にも話さない彼に
「楽しくないなら、帰ったら?」
と、私が言うと
びっくりして、顔をあげ
私を見るから
「なに?」
と、言うと
「嫌っ、びっくりしただけ。」
「あっ、そう?
で、どうなの?帰る?」
と、聞くと
彼は、首を横にふった。

それをみて、帰らないんだ
と、思い。
はぁっと、ため息がでた。
すると
「ため息、つくなよ。」
「あっ、ごめん。きこえてた?」
「くすっ、小松さんって
見た目とちがうんだな。」
「えっ、どんな風に?」
「なんか、お高くとまっているのかと
思っていた。」
「私が?ないない。
だって、私は笑子ちゃんみたいに
綺麗でもないし
普通なんだから、ないよ。
ああ、笑子ちゃんも
お高くないけどね。」
と、言うと
彼は、はぁ?っていう、顔をした
だから、なに?と思っていると

一次会は、終了時間になりました。
と、男子の幹事と笑子ちゃん

二次会どうする?と、
話になっていた・・・

遥君が
「小松さん、ぬけない?」
と、言ってきた。
う~ん、二次会に行きたくないし
「うん。帰ろ。」
と、答えて、
お店を走ってでた。

後で、笑子ちゃんにLINEしよう
と、思いながら

二人で、かなり走って
立ち止まり
はぁ、はぁ、と息を整えながら
笑いあった。

「ごめん、ちょっと笑子ちゃんに
LINEだけしとくね。
心配するから。」
と、言うと
「わかった。」
と、遥君。

帰ろうか?と
話しながら歩いていると


私が、酔っぱらったおじさんに
ぶつかりそうになったから
遥君が手を繋いできた。

遥君の手が温かくて
私達は、そのまま歩いた。

遥君は、この容姿だから
顔目当てに女性から
声をかけられることが多くて
女性が苦手みたいだ。
「俺は、中身をみて欲しいんだよ。」
と、話してくれた。

そして、
「今日の合コンに
難攻不落な教育学部のマドンナが
来ると聞いて興味が湧いたから
参加した。」
と、言った。

難攻不落なマドンナ?
笑子ちゃんのことかな?
と、思っていると
「小松さんって、本当に天然?
小松さんのことだよ。」
と、言われて
びっくりして、可笑しくなった。

「難攻不落でも、なんでもないよ。」
と、言ってから
大夢さんとの経緯を話をした。

遥君は、難しい顔をしていたから

「きっと、からかわれたんだよね
でもね、さよならのメールしてから
すっごく楽になったの
不思議だよね。」
と、言うと
「バカな男だね、そいつ。
七湊、こんなにいいやつなのに。」
と、言うから
「いいやつ?私が?本当に?
あっ、てか、呼び捨て?」
「一気にきたな。
ああ、七湊はいいやつだよ
綺麗なのに、鼻にかけてないし
きちんと意見も言えるし。
俺、好きだわ。」
「ええっ、最後のは?」
「・・・・・・・・・」
「あのさ、自分でいって
だまんないでよ。
こっちが、どうしていいか
わからなくなるから。」
と、言うと
「・・・ああ~、マジで恥ずかしい。
心の声が勝手に漏れた。」
と、言うから
またまた、可笑しくなって
すっごく笑ってしまった。

「こんなに、笑ったの
本当に久しぶり。
ありがとう、遥。」
と、言うと
「あのさ、マジで惚れたわ
改めて、小松七湊さん
俺と付き合って下さい。」
と、言った。
「えっと、さっき話したけど
失恋したばかりなんだよね。
少し、待ってもらっても良い?
遥といるとすごく楽で
楽しいのは、理解してるんだけど
これが愛情なのか
よくわからないの?
前のことがあったから
怖いのかな?」
と、言うと
「わかった、待つよ。
だけど、電話やLINEはする。
それに、デートもな。」
と、遥が言ってくれたのが
嬉しくて
「クスッ、わかった。」
と、話して
連絡先を交換して
遥が、私のマンションまで
送ってくれた。

なぜだが、遥に
自分の住んでいる所を知られることに
抵抗はなかった。


この時・・
もう、遥が好きだったのかな・・
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