交わることはない

披露宴☆☆

時間を少し開けて披露宴

七湊と遥は、衣装を一掃する。

私は、綿帽子に白無垢
遥は、銀の袴姿

笑子ちゃんは控え室にきて
とても喜んでくれた。

時間になり
お客様のお迎えに並ぶ
遥のご両親と私の両親と共に。

次々にお見えになるお客様に
挨拶を繰り返す

遥とお母さんは、私の体調を気にして
何度も声をかけてくれていたが・・

無事にお出迎えが終わり
私と遥は、両親にお礼を言って
衣装を変えに控え室へ
私は綿帽子を外して
色打ち掛けとなり
遥は、銀から黒の袴へと変わり
みなさんからの温かい拍手に
向かえられ会場に入場した。

笑いあり
   涙ありで進んでいく・・・

披露宴は・・・
遥のお義父様の挨拶
私の幼稚園の園長先生の挨拶
遥の友人の挨拶
私の友人、笑子ちゃんの挨拶
遥の友人達、七湊の友人達の余興

その間に私達は、
和装から洋装へとかえ
私は式の時と違う真っ白な
ウェディングドレス
遥は、紺のストライプのスーツ
に着替えて会場に入る

会場がどよめき
拍手やため息がもれた
美男美女の二人だから・・・

ケーキ入刀では、
たくさんのフラッシュが光る
お互いに口に運ぶと
遥は、私の唇についていると
キスをして取り除くと
会場から歓声や冷やかしの嵐

私が、真っ赤になると
遥は、私の耳元で
「可愛くて、つい・・」
と、言った。

キャンドルサービスは、
両家のテーブルと
メインテーブルだけで
凄く綺麗なろうそくの芸術
会場から
わぁー・・・
きれい・・・
すごい・・・
いいなぁ・・・
       ‥‥‥‥の声

遥の家族のテーブルでは
遥が
「父さん、母さん
ありがとうございました。
これからは七湊共々
宜しくお願いします。」
と、伝え二人で頭を下げた。

あすかも鈴も鈴のお母さんも
感動の涙を流して
各々の旦那さんたちが涙を
拭いていた。

七湊の家族のテーブルでは
「お父さん、お母さん
沢山の愛情ありがとうございました。
おじいちゃまは、ずっと元気でいてね
本木さん、おじいちゃまを宜しく
お願い致します。
遥と幸せになります。」
と、伝え二人で頭を下げた。
みのりは、うんうんと頷き
おじいちゃまと本木さんは、
涙を流していた。

メインテーブルでは、沢山の
フラッシュをあびた。

最後に遥が
出席して頂いた皆さんに
お礼の言葉を伝えて

二人は、最後に衣装を変えて
お見送りする。
遥は、グレーのスーツ
七湊は、花びらをかたどった
    美しいドレス

一人、一人に
感謝を込めて挨拶をする。

幼稚園の先生方には
遥が
「妻がいつもお世話になっております。
これからも宜しくお願い致します。」
と、頭を下げて挨拶をすると
園長先生は、ニコニコしながら
挨拶を返してくれた
先輩方の先生は各々
おめでとうございます‥‥とか
旦那様、カッコいい‥‥
イケメン‥‥
七湊先生、綺麗‥‥‥
と、騒いで帰っていった。

遥の会社の方からは
「『クールの上 決して堕ちない男』
と、言われている専務の
こんなデレデレした顔が
見れるなんて・・・
でも、こんな綺麗な彼女
嫌、奥様がいたら
他の女性に靡くはずありませんね。」
と、一人が言うと
みな、口々に
そうだな・・とか
本当、羨ましい・・とか
あ~あ、専務にあこがれていたのに・・
無理、むりっ・・とか
奥様、すっごいきれい・・とか

七湊に握手してくださいと
言う社員もいて
七湊は、笑いながら手を差し出すが
すかさず遥は、その男の手をとり
「悪いが、断る。」
と、言う
そこで、また、大騒ぎになり
ワイワイ、言いながら
会社の方々は、
おめでとうございます
と、口々に言いながら
帰っていった。

すべての人を見送り

おじいちゃまと本木さんも
帰って行き
鈴さんのご両親も帰り
大夢さんと鈴さんは、
私達の前にたち
「遥、七湊、おめでとう」
「遥さん、七湊ちゃん、おめでとう。」
と、言ってもらい
遥は、
「兄さん、お義姉さん、
    ありがとうございます。」
七湊も
「お義姉さん、ありがとうございます。
大夢さ・・お義兄さん
    ありがとうございます。」
と、言うと
大夢さんが
「七湊、大夢さんでいいよ」
と、言いながら
私の頭に手をおこうとする‥‥
その手をパンっと、遥の手が受け止め
「悪いが、七湊には誰も
    触れてほしくない。」
と、言う遥に
大夢は、ニヤニヤしながら
「呆れるほどの溺愛ぶりだな。」
と、言いながら笑うから
私は
「大夢さんの笑い顔初めてみた‥かも。」
と、言うと
「そうかな。」
と、言う大夢に
四人で笑いあった。

遥は、七湊を抱き締めて
頭にキスを落とすと
七湊は、そんな遥を見上げ
二人は、微笑みあった。

大夢は、七湊の相手は
俺じゃなく
俺の相手も七湊じゃない
と、思いながら
鈴の手を取り、手を繋ぎあわせた。

鈴は、びっくりして顔をあげて
大夢をみるて
大夢は、
「鈴を愛してる。」
と、耳元でささやき
鈴は、嬉しそうに笑った。

二人も帰っていき
遥のご両親も
私のお父さん、お母さんも
帰路につく

帰り際に
お母さんが立ち止まり
「七湊っ、遥君と
  幸せになるのよ。」
と、言った
「お母さん、ありがとう。」
「お義母さん、ありがとうございます。」
と、二人で言うと
うんと、頷きながら
「あのね、七湊。
私・・
私の拠点を海外に移すの。
だけど、いつでも電話して。」
「えっ?お母さん、どういう事?」
と、あせる七湊に
「またね。」
と、言って手をふりながら
みのりは、その場を去っていった。

七湊は、不安に思っていると
「大丈夫だよ。
また、ゆっくり
話を聞いてみよう。」
と、遥は言った。

二人の着替えをスタッフの
人達が待っていたため
七湊は、遥に従った。

全てが終わり
二人で、式場のスタッフの方に
お礼を言って帰路についた。

二人は、明日はゆっくりして
明後日から新婚旅行で
ドイツへ向かう。
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