金髪が、私を紅くしてくる。







「有葉」



穏やかな声が、私の鼓膜を揺らした。



ぼーっとしていた頭に、ほんわかとしたあたたかさが広まる。



「桐」



ニコニコと笑う彼は、一見優しい男の子。



……でも。



「有葉、またお菓子ちょうだい」



おこちゃまで、食いしん坊。意地っ張り。



……世にいう、悪ガキ。



ついでにいうと、金髪だから、そこも悪ガキポイントに加点されてる。



「やだ」



「……なんで。有葉の意地悪。有葉ぁ」



グズるような。



「……太るよ」



「それは嫌だけど!」



無駄に女子力が高い。健康にもめちゃめちゃ気をつかってる。
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