【短編】キミに伝えたい好きがある
「え、そうだったの、ごめん」


あれ、私、泣いていたせいか、まだうまく頭が働かない。


今、拓くんはなんて言ってたの?


「あいつって?誰が学校に戻っていったの?」


「は、何言ってんだよ、遼太郎に決まってるだろ。奈帆が先に帰っちゃったから、俺たち2人で走って追いかけたんだ。
真っ暗だし、電話もでないし奈帆に何かあったんじゃないかってあいつすげー心配してたんだぞ」


表情まではわからなかったけど、拓くんはちょっと怒っているようだった。


きっと、私のことを凄く、心配してくれてたんだ。


時計を見たら9時前だった。


うそ、もうこんな時間だったんだ。時間の感覚さえ麻痺するくらい私は、落ち込みながらフラフラあるいていたんだろうか。



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