ことほぎのきみへ
私のために何かをしようとしてくれる

悩んでくれる

傍にいてくれる


言いたくないこと、言えないこともある

だけどそれでも

理由を話せなくても

黙って寄り添ってくれる


そんな相手に……救われる


ひとりでいることが何より怖くて不安だから



「ね?自分に置き換えて考えてみると
些細に思えることがすごく嬉しくて
支えになるって気付くでしょう?」


「…………うん」


「同じだよ。皆
そういう些細な事がその人には大きくて
救いになってるよ」


そっと視線を戻すと
ゆまちゃんは優しく笑っていて


「何も出来ないなんて事ないよ
そうやって悩んで、想ってくれる人が
傍にいてくれる事は充分、大きな事だよ」


……向けてくれる言葉は全部

あたたかくて優しくて


胸を打つ


……
…………そっか


何も出来ないなんて思ってたけど

傍にいることしか出来ないなんて思ってたけど


……それだけでも、いいんだ




『ありがとう』



ふっと頭に浮かんだ言葉

その声



……そうだ

ひさとさんはそう言ってくれた


あの時、ひさとさんが私に向けた言葉の中には
その声には、嬉しさやあたたかさも滲んでいた

悲しいだけじゃなくて
嬉しいって気持ちもあった、感じた

ちゃんと

私の存在は、言葉は
あの人の心を良い方にだって動かせた



「……ありがとう」



その事に気付けた事が嬉しくて

微笑む私を見返して、ゆまちゃんはまた笑った
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