私のかみさま
おじいちゃんから、その話を聞いた私は
お山に行きたいと、神様に会いたいとねだった

おじいちゃんは
そんな私のわがままを聞き入れて
お山に連れて行ってくれた



『ここが、神様のお宿だよ』

『おやど?』

『お家のようなものだよ』



言いながら、おじいちゃんは
持ってきた花を社に供えて、手を合わせた

じっと、隣でそれを眺めて
私もおじいちゃんの真似をした



『なんだ、また来たのか。飽きないな
…ん?隣にいるのは……』



声が、どこからか聞こえて

瞑っていた目を開いて
きょろきょろと辺りを見渡せば

おじいちゃんの
少し前に立つひとと、目があった



『『……』』



……綺麗な色だと思った


青と緑が混ざったような


不思議な色のその瞳に、目が釘付けになった
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