私のかみさま
社の前に立って
辺りを見渡しながら、私は声を発した



「…榊」





「いるんですよね?」





「社、ちゃんと直しましたよ」



姿は見えない


声も返ってこない


だけど、めげずに、声をかけ続ける



「話したいこと、たくさんあるんです」



「……両親に手紙を渡して
これからどうしたいか、伝えたんです」



この先の事を、考えて決めた



「すずが、通ってる学校に通う許可をもらって…
頑張って、たくさん話したんですよ」



つたない文字と、ぎこちない会話で思いを伝えて


今まで抱えていたものを吐き出した


思っていたことを全部伝えた


弱い自分をさらけ出して


怖くて怖くて仕方なかったけど


それでも、頑張って向き合って



「……まだ、溝はあるけど
これからも、逃げずに頑張ります」


「人と関わることからも、逃げません」



変わっていけるように


変われるように生きていこうって決めた
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