私のかみさま
「お前は俺に、何も聞かないんだな」
私が作業するのを
少し離れた所で、ぼーっと眺めていた彼が
心外そうに言う
買ってきた木材を並べながら、ちらりと一瞥する
「……気になることは、ありますけど…」
「お、何だ?」
……聞いていいものか悩むけど
本人が質問して欲しそうだし、いいかな
「…お仕事は何を?」
「んー…人の願いを叶える仕事?」
「…」
………えーと…
「……お名前は?」
「名前?名前は…たくさんあるからな」
「…」
……偽名をたくさん所持?
「一番新しいのは…榊(さかき)だな」
『榊』
その単語を聞いた瞬間
どくんと、心臓が高鳴る
同時に、一瞬感じた鈍い頭の痛み
……………なに?
そっと自分の胸元に手を置く
…もう、いつも通りの鼓動
鈍い頭の痛みも、すぐに消えた
…………?
違和感を感じながらも、質問を再開する
「えっと…じゃあ年齢は?」
「年?年は…いくつだったか…」
「……」
……………どうしよう
質問したら余計に分からなくなってきた
私が作業するのを
少し離れた所で、ぼーっと眺めていた彼が
心外そうに言う
買ってきた木材を並べながら、ちらりと一瞥する
「……気になることは、ありますけど…」
「お、何だ?」
……聞いていいものか悩むけど
本人が質問して欲しそうだし、いいかな
「…お仕事は何を?」
「んー…人の願いを叶える仕事?」
「…」
………えーと…
「……お名前は?」
「名前?名前は…たくさんあるからな」
「…」
……偽名をたくさん所持?
「一番新しいのは…榊(さかき)だな」
『榊』
その単語を聞いた瞬間
どくんと、心臓が高鳴る
同時に、一瞬感じた鈍い頭の痛み
……………なに?
そっと自分の胸元に手を置く
…もう、いつも通りの鼓動
鈍い頭の痛みも、すぐに消えた
…………?
違和感を感じながらも、質問を再開する
「えっと…じゃあ年齢は?」
「年?年は…いくつだったか…」
「……」
……………どうしよう
質問したら余計に分からなくなってきた