【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい~俺様御曹司と甘く危険な政略結婚~
ガラガラッとシャッターが開く音がしたと思ったら、「ほら来い」と私を拘束した男に乱暴に腕を掴まれ、倉庫に連れ込まれた。
中の空気はひんやりしていて、薄暗い。
誰かが照明をつけたのか、倉庫の中がパッと明るくなり、眩しくて目を細めた。
これからどうなるの?
怯えながら秋人さんに目を向ければ、彼は私につけられたさるぐつわを外し、顎をクイと持ち上げる。
「殺す前に楽しまないとな。もう男の味は覚えたのか?」
なんてことを乙女に聞くのよ!
ニヤニヤ笑うその顔に、ペッと唾を吐きかけた。
「悪い子だ。お嬢さまには厳しいお仕置きをしないとな」
頬にかかった私の唾を拭い、秋人さんは怖い顔でドンと私の胸を押す。
両手を縛られている私は、そのまま床にドサッと倒れ込み、メガネも吹き飛んだ。
衝撃で舌を噛んだのか、口の中は血の味がする。
だが、それを気にしている場合ではない。
このままでは秋人さんに襲われる。
彼を含めて、男が三人。
ここから逃げるのは至難の業だ。
でも、彼に犯されるなんて絶対に嫌!
秋人さんが一歩一歩ゆっくりと私に近づく。
「……イヤ~! こ、来ないで!」
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