【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい~俺様御曹司と甘く危険な政略結婚~
大谷先輩のアドバイスで、そのまま彼のマンションに数日泊めてもらうが、その間に秋人さんは役員を買収し、父がいなくなって不在となった花山院商事の代表取締役社長に就任。
おまけに、父が会社の金を三億円も着服していたと言い張って、うちの財産を差し押さえた。
お陰で私は無一文。
今の状態では保険もおりなくて、ホテルに泊まるお金もなければ、ペットボトルの水を買うお金さえない。
桃華さんには美佳経由で旅行が駄目になったことを謝った。
今の状態では彼女と普通に明るく話せなかっただろうから。
家もお金もない私は、もう花山院のお嬢さまなんかじゃない。
婚約も破棄しないとね。
氷堂がチベットから戻れば、速攻で解消するに決まってる。
全てを失った私には価値なんてないのだから。きっと彼は他の令嬢と婚約するに違いない。
だったら、私から終わらせるわ。
氷堂に婚約解消の手紙を書いて大谷先輩に渡すと、彼が確認するようにじっと私の目を見た。
「本当に解消していいの?」
その問いに間を置かずにコクッと頷くが、大谷先輩は納得しない顔をする。
「蒼士くんともっと話し合った方がいいんじゃないかな?」
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