わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
「で?どうすんだよ?」

慎吾がまた顔を近づけてくる。

「どうするって…アイツは俺のことなんとも思ってねーんだから何もしねぇよ。
カレシもいるみたいだしな。」

慎吾が驚いた表情でこちらを見た。

「カレシ?なんていんのか?花村さん。」

「ああ。たぶんな。だから俺の出る幕はねーんだよ。」

「俺、同期だから入社当時から知ってるけど、カレシいるなんて聞いたことねーぞ。」

慎吾はまたビールを飲みながら俺をみる。

「そんなこと言ったってよ。いるもんはいんだよ。隠してるだけじゃね?」

「ふーん。そうなのかぁ?」

慎吾は何か考えてるふうだったが、

「まあ…かわいいもんな。いてもおかしくねーか。」

慎吾に美湖がかわいいとか言われるとなんかムカつく…。

「って言っても、あんだけ、避けてたくせにまたおんなじ会社で、しかもおんなじ課で再会したんだからさ。」

慎吾はフライドポテトをつまみながら言った。

「運命だろ?」

「は?何いってんだよ。」

運命なんて…バカらしい…。

「ま、そう言わずにさ。人生あきらめんなってことだろ?ここで諦めたらおまえ、一生、後悔すんぞ。」

慎吾が笑って言うので、なんかほんとに運命なのかもって気がしてしまう。

いやいや…ねぇわ。
運命なんて信用できねぇもんねぇし。

「バカらしい。そんなもん俺は信用してねぇよ。」

俺はグビッとまずいビールをのどに流し込んだ。

「とにかく!美湖にはカレシいんだよ。んで。俺はどうしようもねぇってことなんだよ。」
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