わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
「みんなおまえに仕事押し付けすぎなんだよ。お人好しなんだよ。おまえは。高校の時とぜっっんぜん変わってねーのな。」

「でも…みんな困ってるから…わたしがやるしかないもん。」

「それがお人好しだって言ってんの。バーカ。」

悠がわたしのおでこをピンッと弾いた。

「イタッ!」

わたしがおでこを押さえると悠が笑った。

「ま、お人好しなとこしか取り柄ねーもんな。美湖は。」

そしてクスクス笑う。

「おまえ、めっちゃ口空いて寝てたし。思わずあめ玉でも放り込んでやろうかと思ったよ。」

わたしは恥ずかしくて下を向いた。
きっと真っ赤になってる。

「ウソっ!口空いてた?」

やだ。そんなとこ悠に見られてたなんて…。

わたしが慌ててるのを見てまた悠がクスクス笑い出した。

「ウソだよ。」

ベーって舌をだす。

「もう!悠!」

わたしはガタッと立ち上がる。

「やっと元気になった。ほら、行くぞ。」

もう一度、改めて手を差し出す悠。

「え?ここ会社だよ?誰かに見られたら…」

「バーカ。何時だと思ってんの?誰もいねーし。」

悠が手を差し出したままなので、わたしはそっと悠の手を握った。

あったかい…

「タクシーで送るよ。」

悠は静かに言う。

「うん。ありがとう。」

そして、なんでか、2人ともそれから無言で…
手を繋いで歩き続けた。

フロアを下まで降りて、タクシーを捕まえて、乗ってからもあまり喋らず、悠はなんでか、手だけは繋ぐのをやめなくて…わたしもそれが心地よくて…

それで…結局部屋まで送ってくれた。
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