君へのLOVE&HATE
姉から結婚の話をされたとき、、確信した。
姉は、私と和樹くんの関係を知っていたのだと。

だから、揺るぎない関係をつくり、
壊れない事実を作り
和樹くんの所有権を見せつけた。

あえて、わたしとぶつかることはしない方法で。

大人のやりかたを姉は選んだ。

姉の恋人と関係を持ってしまった私を
泥棒ネコと罵っても当然なのに。

それをしないで和樹くんと法的に認められる関係を作り、私をけん制した。

それほどまでに姉は和樹くんを離さない覚悟なのだろう。

食事会のことは半分も記憶にない。
もともと結婚するつもりだったこと、大学卒業して、一緒に生活するつもりだったこと、お互い就職は決まっているから、働きながら生活すること。
姉は、会計士の資格があるから、出産前にやめてしばらくは育児をしてからまた、はたらくこと。

結婚式は身内だけで安定期になる10月くらいにしたいこと。
入籍は、結婚式と同じ日にしたいこと。


そんな話だったことを、後からお母さんに聞いた。



あの日から和樹くんは、姉の恋人ではなく、
婚約者となった。
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