空に向かって


「…失せろ」

ランさんが私に発した言葉はそれだけだった。

確かにランさんからしたら私ってただのその辺の女だし、ミーハーな心持っててこんな所来たって思ったのかもしれない…


「ランっ」

だけど、私だって…

来たくて来たわけじゃない…


自分でも気づかないうちに制服のスカートの裾を握っていた。


ただ秀虎に連れて来られただけ。

自分一人じゃ絶対ここには来られるはずもないじゃない。

だって…私は…

「…ごめんなさい」


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