空に向かって
「仲良くしなさいよ」
向かいの長ソファに座った照彦は私たちを宥めようとする割に、この状況を誰よりも楽しんでいる様だった。
ランさんはバイク雑誌見てるだけで、大して私に興味がないようだ。
部屋には私を含め四人しかいなかった。
絶対にいると思っていた青木や水樹さんの姿はなく、むさ苦しい場所で女は私一人。
むさ苦しいって言ってもランさんも秀虎もかなりのイケメン。
…いや、照彦も黙ってたら普通に坊主だけどイケメンだよ。
「俺まだ答えてもらってねえけど」
ドカッと足を伸ばしたかと思うと私の膝においてくる図々しい男。