空に向かって


「…お前これいつぐらいに出来た?」

ソッと触れた手にビクリと肩を揺らす。


「二週間…前です」

恥ずかしくて松田と顔を合わせれずにいた。


「傷の治りが遅いと自分で思うか?」

「…いえ、特には」

「そうか…」


先ほどのおちゃらけた感じが嘘のように真剣に私の身体を見る。

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