空に向かって


イン○タにいいねを押しながら下にスクロールしながら、メッセージに返事を打つ。


返事を全部返し終わると、スマホを置いてスケジュール帳を開く。

そこにはびっしりと予定が書かれている。

バイトの予定だったり、遊びに行く予定だったり。


夏休みはバイトいっぱい入れようかな、8月の予定を確認する。

すると、騒がしかった廊下がピタリと誰の声もしなくなった。


「千代」


廊下からそう呼ぶ声がする。


みんなの視線を浴びる千代、と呼ばれた青木は本から教室の入り口へと目を向ける。

私も教室の入り口へと目を向ける。

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