怖い真っ赤な炎の君に
俺の腹に、何かが刺さった音がした。

そして、視界はいつの間にかリアルに戻って

いた。

なんだ、夢……か…。

そして、腹を擦るとそこには硬いものが刺さ

っていた。

視界はぼやけ始め、もう終わりなんだと確信

した。

俺は、最後の最後で力を振り絞り妻の写って

る写真を握りしめた。

『やっと…、君に…会えるんだ…ね…?』

そして、血は止まらず等々立つ力もなくな

り、俺はバタリと床に倒れた。

君に殺されるなら本望だ。

何せ…、君を一人で行かせてしまったのだか

ら。

俺の妻は、火事で亡くなってしまったのだ

が、その事件は放火が原因だった。

犯人を見つけようと俺は、必死に探した結

果、犯人は……。

俺の弟だった。

俺はその真実を知った瞬間、血の気が引く音

がした。

家族でもある弟が、俺の妻を殺したんだぞ?

俺は、一気に谷底へ落とされた気分だった。

俺が、先に結婚し幸せな家庭に築いたことが

許せなかったのだろうか…。


妻が亡くなった日、本来なら仕事が終わった

ら、俺が会社まで迎えに行くはずだったの

に…。




俺の身内のせいで先に逝かせてしまってごめ

んな。

先の未来を見せてやれなくてごめんな。

あの時俺も一緒に……。

『この世界から消えてたら良かったのに』



流れる赤い血は、部屋中に匂いが充満し、そ

していつの間にか部屋全体が真赤に染め上げられていた。

この謎の現象の意味を、誰も知らなかった。

俺しか知らない…。

一つの意味、それは……。


『真っ赤な炎の色の中で、僕は君に包まれい

た』ということを……。

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