ようこそ異世界レストランへ~食材召喚スキルで竜騎士とモフモフ手懐けます~
長テーブルをずらして店内の中央に移動させると、調理場の木製スツールをふたつ持ってきて、皆でギュウギュウにテーブルを囲む。

新商品の試食も兼ねての食事会だ。


竜騎士たちとケイシー母娘を座らせたミーナは、自身は立ったままで「どうぞ召し上がってください」と言った。

おにぎりを食べて「美味しい!」と口々に言ってもらえることに、ミーナの胸には穏やかな喜びと満足感が広がる。


ひとりだけ指をくわえて羨ましそうにしているのは、ライアスの肩の上のジャンポールだ。

ハムスターはおにぎりを食べられない。

そのことをミーナが気づかなかったわけではなく、エプロンのポケットからなにかを取り出すとテーブルに置いた。


「ジャンポールさんには、クルミがありますよ」


殻付きのクルミ五つを見て、ジャンポールは嬉しそうにテーブルに飛び移る。

けれどもクルミに手をかけると、不満げな顔で文句をつけた。


「硬いの。年寄りにこれを食えと言うのか?」


クルミもこの世界にはなかった食材で、ミーナが数日前に召喚したものである。

初めてのクルミに、ジャンポールは食べ方がわからないようだ。

「ひまわりの種と同じです。殻を割って、中身だけ食べるんですよ」とミーナは説明し、「お願いします」とライアスに頼んだ。


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