ようこそ異世界レストランへ~食材召喚スキルで竜騎士とモフモフ手懐けます~
驚き慌てるミーナが、どのメニューがお気に召さなかったのかと問いかければ、ライアスは淡々とした声で「全て」と答える。


「俺には量が足りない。最初から倍量で出してくれ。料金も倍で構わない」

「大盛りメニューを作ってほしいということですか?」

「そうだ」


味やサービスに関する不満ではないと知り、ミーナはホッと胸を撫で下ろす。

ライアスの目の前に積まれている空の皿を見ると、たしかに同じメニューをふた皿ずつ注文したようだ。


「わかりました。大盛りメニューについては、父とコック長に相談してみますね」


微笑んでそう伝えたミーナは次に、テーブル上でまだ食事中のジャンポールにも声をかける。


「ジャンポールさんは、当レストランに、なにかご要望はありませんか?」


見た目はハムスターで大魔導師だという彼は、生のブロッコリーを抱え、ムシャムシャと夢中で食べていた。

話しかけられて、つぶらな瞳にミーナを映した彼は、「ない……」と言いかけてから、立ち上がって言い直す。


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