ボクのお話。
季節は巡り巡って、ほろほろと雪が降ってきた。
「見て、凜!これは兎でこれは熊。じゃあこれはなあんだ!」
帰り道。
冷たい雪を一生懸命固めてる君。
小さな手一杯に作ったものをボクに見せてくる。
「ミミズ?」
「違うよチンアナゴ!」
どっちも一緒だろ。
意地悪な問題を出すな。
「外れたけど、凜には特別に兎あげる!」
兎というかダンゴムシに近いソレをボクは受け取った。
特別、か。
君はボクの特別。
ボクは君の特別なの?