この空の下
「羽蘭、ダメだ。気持ち悪い」

えええ?

急に立ち上がった空が駆け出した。

「もー、トイレは廊下の突き当たりだから」


慌てて後を追おうとした私は、隆哉さんに腕を掴まれた。


「いいよ。俺が行く」

「でも、」

「君に彼と関わって欲しくないんだ」

「いや、でも、」


私を座らせると、隆哉さんは空の後を追った。
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