この空の下
「うわー美味しそう。いただきます」

差し入れしてもらった魚を早速お刺身にして、昼食にいただいた。


「こんにちは」

ちょうどその時隆哉さんもやって来て、

「あら、隆哉さん。臭いをかぎつけましたね」

多恵さんがからかう。


「違います」

無愛想な顔。


「まあ良いじゃないですか、隆哉さんもどうぞ」

40代中盤、世話好きの多恵さん。

「ほら早く座って」と、強引に席を作り自分も食べ出した。


「いただきます」

ブツブツ言いながらも、箸を付ける隆哉さん。


そう言えば、私がここに来てから頻繁に顔を出している。

そんなに心配なんだろうか?
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