オレンジ色のROMANCE


ゲホッゲホッ
「はぁぁ〜なんじゃそりゃあ‼」

「五十嵐さんは男だから
分かんないの‼

家庭って大事なのっ‼」
「はい。どーぞっ!」
ニッコリ

上目遣いでぷるんとしたツヤツヤの唇、つい可愛くて、目を外らしてしまう。

「ウフッ、ウフッ。」

確かに愛想はカフェで働いている時より、何十倍もいい。

化粧しなくても可愛いのに化粧したら
小悪魔見たく可愛い。

ついみとれていると。

「もう一杯、呑む?」
ニコニコ
確かに酒は、進みそうだ。

「なあ、舞香‼」
俺はいい聞かせるように口を開く。

「ミク‼」
舞香が口調強めに強調する。
どうやらココにいる時は舞香では
無いらしい。


「え、ああ‼ミクだったな‼
ミクは、充分色気あるし
もう大丈夫じゃないのか?」

「まだっ‼
アキさんのような
萌さんのような
滲み出る色気がほしーの‼


旦那さんが女に行かないような。
まった~りとした〃色気がっ〃」

「もう充分だと思うぞ‼」

「ってか、人足りないんすか?
キャバまで来て帰ってコイなん
て‼」

舞香は、俺の顔をまっすぐ見て
お門違いの質問を投げかけてくる。

舞香に俺の気持ちが全然伝わって
ないのに唖然とする。

『お前が好きだからに決まってる
だろう。』

「五十嵐様、お時間です。」
彼は飲みかけた水割りをテーブルにおき、

「ミクも、時間だろう送るよ。」

「えええ〃まだ勤務時間‼
ありがたいですがァ

遠慮しまーっす。」

「店長よんで‼」彼が言うと
青くなった店長が飛び込んできた。

「てぇんちょう〜

五十嵐さんが業務妨害するぅ~」

困った時は鼻に抜ける甘い声を出すと
かなりの確率で上手く行くとアキさんが
教えてくれたので実戦。

店長は、
「言われた通りにしなさい。
店を潰す気か‼」

ニコニコしながら耳打ちする。
顔は笑って心は厳しいのが店長

チッ、「はああ〜い。」
営業ボーガイ
営業ボーガイ
笑顔ボーガイっとぉ
五十嵐拓成に聞こえるように、う.た.う。




「それでサー
暫く待ってたらサ

凄みのある男が出て来たのよ。
金持ち風で色男で、
でも歩き方がカクカクしてんの‼
どーしたんだろ?
っておもったらさ

後ろのすげー可愛い子が
踵ふみしてるんだよー

スゲー歩きにくそうなのな‼
こんな感じ。」
直樹が歩き方のカクカクを実践する

「 笑ったワ。」












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