限りある命と限りのない願い。
 入退院繰り返し、学校に行けなくなった僕は遂に辞めてしまった。

 担任もクラスメイトも見舞いに来てくれて賑やかだったけれど、何かが足りなかった。

 僕は医者の前でつい、零してしまった。

 「僕はいつここから出られるかな。やりたいことがあるんだ、今はとてもつまらない時間を過ごしてるって感じる。ねえ、先生僕はいつ…」

 箱の外へ行けるの?

 数値は不安定、それどころか以前よりも悪くなっていってる。

 医者も両親も僕だって頑張っているのに。

 頑張ってくれているのに。

 自分が…自分の体が嫌になる。

 気持ちが下へ下へと下がっていく。

 前はあんなにも楽しかったのに、今は生きることが辛くなってきてしまっている。
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