ナンバーズ!


「じゃあ俺んとこくるか?」

と、母さんの弟…、私の叔父が見舞いの最中に提案してきた。


「俺の母校、朝比奈(アサヒナ)学園っつーんだが、編入生は随時募集中だし、学力は今のとこよりいい。お前の頭ならいけるだろ。あと俺の職場」

いやいや、いくら叔父の勤め先だからといって、またいじめに遭ったら…。
正直怖い。

それに、自分の決定を自分でパーにしてしまうのが悔しい。

そんな旨をポツポツ伝えたら、なんとまぁ暴君。知るか、と一蹴された。


「逃げるは恥だが役に立つ、っつー言葉が流行ったろ。今がまさにそれだ。俺が保証するよ。朝比奈に来るのは必ずお前の役に立つから」


前向きな返事待ってるぞ。と、
学園のパンフレットと編入学願書を置き土産に、ふらりと叔父は帰っていった。


「………。」

恐る恐る、パンフレットを読み込んでいく。お、制服結構可愛いかも…。
へぇ学生寮があるんだ…。
偏差値も、私なら多分行ける…。

「……………………。」

パンフレットと睨めっこすること10分と少し。

人生を決めるような決断をする場面って大半は直感だって、誰かが言ってた。


「よし」


私の高校生活、一度リセットしてみるか。

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