独占溺愛~クールな社長に求愛されています~
『だけど、わざわざ日本に来たんでしょ? 結構しつこそうだけど、大丈夫なの?』

 詩穂が答えようとしたとき、蓮斗が詩穂のキャミソールの下に手を入れた。詩穂は無言でニットの裾を引き下げたが、彼の自由な方の手にうなじの髪をかき上げられて、首筋にキスが落とされる。

「……っ」

 思わず声を上げそうになって、詩穂は右手で口を押さえた。

『詩穂? やっぱり不安なの?』
「えっ、あ、そうじゃなくて……」

 詩穂の手がニットから離れたのをいいことに、蓮斗が背中のホックを外した。彼の指先がくすぐるように素肌を這って、丸い膨らみを包み込む。

 詩穂はスマホの通話口を押さえて彼の方を向く。

「蓮斗!」

 小声で彼を牽制したが、蓮斗は動じる様子もない。

「報告、まだ終わらないの?」

 胸元に口づけながら言われて、詩穂の背筋が甘く震えた。

「まだだけど……」
「じゃあ、話を続けたらいい」

 蓮斗は詩穂をカウンターの上に座らせて、耳たぶに、首筋に、肩にキスを落としていく。詩穂は甘い吐息をこぼし、とろけそうになる頭を振ってスマホを耳に当てた。

「亜矢美、心配してくれてありがとう。でも、本当にもう大丈夫だよ……」

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