私が恋を知る頃に
「もう大丈夫だね。よく頑張った。」

頭を撫でられてから、抱っこでベッドまで連れいかれる。

優しく下ろされると、ふんわりと毛布をかけられた。

まだ頭がふわふわする。

「穂海ちゃん、お疲れ様。お話、もう終わりで大丈夫だって。よく頑張ったね。」

その言葉に、一気に緊張が解けて涙が出た。

「よしよし、怖かったね。よく頑張ったよ。偉かった。」

なんの涙かはわかんない、けどとっても温かい涙が頬を伝う。

「よしよし、頑張った。頑張った。」

碧琉先生は、そんな私の手をずっと握って、背中を撫で続けてくれた。

その優しさに、また涙が出た。

今日は何だか、泣いてばっかりの日になっちゃったな。
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