はっぴぃday
そんなつもりはもちろんない。

でもちょっと化粧や髪型、服装や雰囲気が違うからって、他人の空似で自己処理している大翔に私は腹が立っていた。

しかもサクラには真っ直ぐな目をむけて優しく微笑み、さくらが好きなくせに、サクラにいい顔をしている彼の態度にもムカムカしている。

そうモモに伝えると

「ばっかじゃないの!

どっちも自分じゃん!

自分にヤキモチやいて。

言えばいいのに、カフェのさくらだって」

と呆れられた。

「でもわからないでもないけどね。

好きな人には気がついてもらいたいよね。

そもそもサクラが化粧で化けすぎなんだよ!」

大笑いしたモモは

「さっ、仕事仕事。
行くよSAKURA!」

シルクのベールを手にしてMOMO がサライのまばゆいステージに向かった。

すぐさま私もベールを手に取りステージへむかう。

『大翔にここへ来てもらおう』

ふとそんな考えが頭によぎった。


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