黒と白の羽
水の玉は上に上がっているだけで、落ちてこない。



「リール姫。・・・結構な数呼びましたね」



少し、呆れている鈴羅に首を傾げるリ-ル。



「え?なんで?」



「まぁ、ソレぐらい呼べたら十分ですよ。
聞えてるか?精霊たちよ」



鈴羅はリールの呼び出した精霊に声をかける。



『聞えてるよ~レイラでしょ~!』


「ちゃんと聞えてるようだな。お前ら、少し手伝ってもらうぜ?」


『良いよ~リールの祝福の儀が上手くいったようだしね~』


「なら、手伝ってもらうからな。用件は
炎の精霊を呼び出すぜ?構わないよな?攻撃するなよ?」


その鈴羅の言葉に貴族と王族が固まった。


『炎の精霊たちを?良いよ』


「良いな?水虎。」


鈴羅は精霊たちではなく水虎にたずねた。



「構わんよ」


「じゃ、了解を得たぜ?」


今のやり取りを見ていて、リークが前に出てきた。



「・・・レイラ、お前呼べるのか?」



「呼べるさ。少量なら配下に残ってるしな」



ニヤリと笑うとリールをリークに預け下がらせた。





「さて。開幕にしようか・・・
楽しませて上げますよ・・・きっとね」


鈴羅の言葉に貴族の婦人達は又もや頬を紅く染めた。
< 47 / 69 >

この作品をシェア

pagetop